テクモやナムコ、バンダイナムコスタジオといったゲーム会社で
ファミコン時代からさまざまな開発に携わった筆者が
新たなゲームを生み出すための考え方や手順を解説したもの。
ゲーム業界を目指す学生や実際にゲーム会社で働いている人向けに
作品の根幹となる面白さを考え出していく流れを
社員研修のような形で説明していく構成。
事例として挙げられているゲームが古いのは難点だが、
その分、企画の構成要素がシンプルで理解しやすい。
アイデアというと突然ひらめいたりじっくり悩んだりするイメージがあるが、
その本質が既存の要素の新たな組み合わせであることが明言されており、
センスではなく理詰めで形にしていく手法は非常に納得できる。
そのためにも既存のゲームを観察して分析する能力と
たくさんの作品を知っていることが重要だということがわかる。
本書を読んだからといって
新しいアイデアがどんどん湧くわけではないが、
ゲームの企画をどのように考えるべきかという
正しい認識を身につけることができるだろう。