ビジネス的に陰りが見えていた大阪のテーマパーク、
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを立て直した作者自身が
これまでのさまざまな企画や狙いを解説した本。
全7章のうち5章まではUSJがこれまでにやってきた施策の説明となるが、
毎年のように来園し、これまでやったイベントや企画に覚えがあるだけに
それがどういった狙いであったのか、どういう苦労があったのかという
裏側の部分が覗き見れるのは非常に興味深かった。
夢だけではビジネス的な成功は手に入らないのは当然で、
さまざまな反発や葛藤を乗り越えて今の姿に至ったことがよくわかる。
ただ、成功物語としてはそれなりに楽しめるものの、
ビジネス書として内容が薄く、読んで役立つかというとそこまでではなかった。
作者の語り口調があまり好きになれない箇所もいくつかあった。
まったくUSJに詳しくない人だと内容がイメージしづらいので
ある程度、USJに行った経験があり、アトラクションやイベントなど
これまでに行われたり増設された内容を知っている人向け。
【関連作品のレビュー】
USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門