第2次世界大戦が迫る時代に女中として住み込みで働いていた
大叔母(祖父母の姉妹)の様子を回想していく話。
女中ということで虐げられるような展開になるのかと心配したが、
基本的に良好な関係が築かれ、安心して観れる作品。
嫌な人物がほとんど出てこないのは正解で、
女中という立場から見た家族の様子と女中自身の心情を純粋に味わえる。
キャスティングが絶妙で、昭和初期の独特の雰囲気、
また戦局により徐々に変化する生活がうまく描かれている。
戦場や兵士を映さずに戦争を意識させる見せ方は見事で、
登場人物に感情移入しやすく、味わい深い良作。