広島に落ちた原爆の爪痕に苦しむ家族を描いた話。
原爆が落ちた瞬間をまたぐ形で展開するのではなく、
13年も経ったあとの広島を舞台に
いつまでも残る想いを描いているところが斬新。
途中で挿入される絵本のような挿絵が痛々しく、
原爆から生き延びた主人公のトラウマが伝わってくる。
後半は弟とその娘を主人公とした話になるが、
前半で登場した人物との繋がりが理解できると、ぐっと深みが味わえる。
キャスティングもうまく、全体的な完成度が高い。
原作マンガに忠実に、魅力をうまく再現している良作。
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