妻を失い、男手ひとつで娘を育てる売れない演歌歌手が
紅白歌合戦の出場を目指して努力する話。
演歌というファン層の限られた題材を扱いながらも
キャラクターの魅力で非常に面白く仕上がっているドラマ。
妻を亡くした主人公ということで湿っぽくなるところを、
生前に録画した大量のビデオテープという絶妙のアイテムで
うまくコメディに持っていくところが見事。
父親の人気を上げるために健気にがんばる娘や、
人気絶頂でも驕ることのない後輩、
聞き耳を立てて陰ながら応援する隣人など、
主要キャラクターに嫌な人物がいないので
観ていて不愉快になることがないのが良い。
これまでを伏線にして急展開を見せる第6話は素晴らしく、
いろんな人の愛情に感激させられるエピソードだった。
全体的に見ていて清々しい気持ちになる良作ドラマ。