絶対内定シリーズと呼ばれる就職活動の教本。
新卒学生が就職面接を突破する際のポイントや考え方を解説している。
似たようなタイトル「面接の質問」よりもボリュームもあり、
本としても読みやすくなっている。
面接の質問例を紹介するというのではなく、
どういった話し方、考え方、表現方法が
面接官に対して効果的かという部分に重点が置かれている。
抽象的なアドバイスも多いので、有益かどうかは読む人次第。
たとえば「面接は空気を読んで心を通わせることが大切」というトピックでは
「空気を読め。場を読め。見抜け」などとアドバイスされているが、
実際に空気がうまく読めない人はこの内容だけではまず改善しない。
どういう場面でのどういう発言がズレたことになるのかという
具体例を示さない限り、正解や間違いが判断できないのだ。
そういった具体例が少ないので、
アドバイスを読んだだけで自分の発言の悪い点を自覚でき、
正しい発言に修正できる能力がないと参考にならない。
そういう内容を理解して自分なりの面接スタイルや
返答をアレンジできる力が必要なため、
最低限、面接で普通に受け答えができるぐらいの土台は必要。
「緊張せずに話すにはどうすればいいの?」
「長所って何を言えばいいの?」といった
あまりにも初級すぎるレベルの学生には役に立たない。
単純に練習を積むのが先。
第2章は内容に対してやや長く、
第3章の面接即効テクニックの方が簡潔でわかりやすかった。
第4章に掲載された面接ライブノートは小さすぎるし手書きなので読みにくい。
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