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Vフォー・ヴェンデッタ

近未来のイギリスを舞台に、市民を抑圧する政府に対抗する
「V(ブイ)」という仮面の男を軸にした話。
悪を倒すヒーローものかと思う冒頭シーンだが、
実際には強い政治思想や風刺が入ったメッセージ性の強い作品。

日本人にはあまり知られていないが、
17世紀にカトリック教徒を弾圧する政府に対して
議会の爆破を企んだ人物、ガイ・フォークスをベースにしており、
Vの被るマスクも彼を表している。

劇中で話題にされる11月5日もこの火薬陰謀事件か起きた日であり、
今もイギリスでは「ガイ・フォークス・ナイト」として風習が残っているが
そういったことを知らない一般の日本人にとっては
この作品の芯となる部分を楽しむことが難しい。
(※ガイ・フォークスについての情報をあらかじめ調べてから観る方がよい)

Vの鮮やかな身のこなしによる華麗な戦闘シーンは見応えがあるが、
おそらくこの作品の本当の魅力はそういったアクション部分ではなく
彼の行動を正義と取るか否か、
また、彼の言動に影響を受けた人々をどう思うかなど
強い問題提起に対して自分なりの考えを持つことだと思われる。

強い魅力を感じるか、
あまりよくわからなかったと感じるか、大きく人を選ぶ作品。

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