ゲーム「ドラゴンクエスト５
世界を脅かす魔王を倒そうとする冒険者たちの話。
基本的にはゲームに忠実な造りだが、
主人公が成長するまでの序盤の流れが
かなりダイジェスト的に描かれるので、
ゲーム本編をプレイした経験がない人にとっては
各キャラクターへの感情移入が弱いかもしれない。
また、大半のキャラクターの声を芸能人が演じているため、
本人のイメージが気になって
物語に集中できない部分もある。
もともとが王道なストーリーなだけに
ひねりのない子供向けな筋書きに感じてしまうが、
グラフィックは美しいし、演出もよくできている。
敵をどんどん倒していく場面は迫力があるし、
天空の剣が抜けるシーンは非常に興奮した。
賛否が分かれるのは終盤の展開で、
それまで感情移入していた気持ちが一気に冷めてしまい、
現実に引き戻される想いを味わわされる。
純粋にドラクエ５の世界観を楽しみたかった人にとっては
映画やゲームを台無しにされた印象を受けるだろう。
炎上して話題を呼ぶ意味では成功かもしれないが、
ゲームの映画化という意味ではかなり人を選ぶ仕上がり。
ドラクエを知らない人には筋書きが単純すぎるし、
思い入れのある人には受け入れられないというジレンマを持つ作品。
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