女性の生理をキャラクターとして擬人化し、
日常の中で苦労している様子を描いたもの。
同名のマンガを実写化したものだが、
マンガで描かれていた重要な描写がカットされ、
非常にわかりにくい仕上がりになっている。
生理をキャラクター化したという斬新な設定がウリなのに
口も動かさずにしゃべるせいで
聞こえてくる声が生理ちゃんのものなのか
主人公の心の声なのかがわからない。
せっかくなら着ぐるみではなくCGで表現して欲しかった。
生理ちゃんが暴力をふるうシーンは
女性の感じる生理痛を具体化したものだし、
生理ちゃんが取り出す大きな注射器は
女性から血を抜くことで生理による貧血を表しているのだが、
そういった部分がまったく説明されておらず、
ただ気味悪いキャラクターが襲ってくるようにしか見えない。
どんな女性も生理と付き合いつつ
日常を送っているということが端的に描かれていた原作に比べ、
余計な部分をダラダラとクローズアップすることで
主題が生理から外れてしまっているのが非常に残念。
すべてにおいてマンガよりも劣ってしまっていて
原作が好きな人ほど見るに堪えない実写化作品。
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