各地を巡りながら日銭を稼ぐ旅芸人一座の娘と
1人旅をしている学生との淡い恋愛模様を描いた話。
同じ原作で映像化された作品のうち
三浦友和と山口百恵が主演を務めたものとなる。
吉永小百合が主演した1963年公開版と比べて
原作だけでなく監督まで同じだからか
大半の場面でカメラワークや雰囲気がそっくりだが、
肝心なところで微妙な差があり、
どうにも情緒に欠けるところが目についた。
踊子の天真爛漫で無邪気な言動が足りないし、
学生に想いを寄せる雰囲気も伝わってこない。
一番の見せ場とも言える最後の港のシーンも
大きな肩透かしを感じてしまった。
シンプルな筋書きなのに俳優陣と脚本が違うだけで
こうも印象が変わるのかと驚いた。
せっかく観るなら吉永小百合版をオススメする。
【関連作品のレビュー】
伊豆の踊子(1963年公開版)