日本の食料自給とエネルギーに関する現状を
誰にでもわかりやすく解説したもの。
一問一答で書かれた第1章に目を通すだけでも
日本が置かれている状況や
食料自給率とエネルギー問題の関係性がよく理解できる。
独立した質問が並んでいるのではなく、
ある回答に対して読み手が考える反論が
次の質問になっている構成もわかりやすい。
第2章以降はそれぞれの内容を掘り下げていくが、
ギュッと詰まった文章に見えるのに不思議と読みやすく、
スルスルと頭に入っていくので負担を感じないのが素晴らしい。
不足する食料や資源について一見優秀な解決法に思えても
データを踏まえて論理的に考えてみると
実際にはいろいろと課題が残ることがわかり、
日本や世界が直面している問題をリアルに想像できる。
筆者がnoteで書いている記事に共通する内容も多く、
題材は難しいのに読みやすい文体で
予備知識や学力に関係なく知見を広げられる良書。