特定の言葉をうまく発音できない
吃音症(きつおんしょう)に苦しむ女子高生の話。
練習しても勇気を出しても、意識すればするほど
うまくしゃべれない吃音症の人の歯痒い気持ちが伝わってくる。
しかも周囲が未熟な年齢だけに安易に笑われて
それがまたコンプレックスにつながっていく恐怖感もよくわかる。
「惡の華」「デビルエクスタシー」「ぼくは麻理のなか」と同じ作者だが、
本作にはそういったエグさはなく、読後感が良い。
主人公を支えてくれる友人たちのキャラクターが救い。
誰でも似たような症状の人と出会った経験があるだけに
そういう人たちの想いを追体験できる良作。
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