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ドッグヴィル

貧しく小さな村ドッグヴィルに逃げてきた女性が
かくまってくれた住民たちと暮らしていく話。

映画でありながら建物や道路を表す白線が引かれた
ドアも壁もないスペースで話が展開され、
舞台演劇と変わらない雰囲気に最初は戸惑うが、
建物を貫通して住民たちの様子が把握できる演出に
必要性があることが徐々にわかってくる。
また、最小限の物しか置かれていない狭い舞台が
小さく閉鎖的なコミュニティをうまく表している。

無事に主人公が住民に受け入れられることを願う序盤を過ぎ、
とある事件が起こったあたりから一気に本作のエグさが露見してくる。
住民たちのエゴがあからさまになり、
言い訳を用意しながら自分の欲求を押し通す様子に
人間の嫌な部分を容赦なく感じさせられる。

3時間近くの長さでありながら退屈せず、
非常に引き込まれる衝撃的な内容だが、
常に嫌悪感と絶望を味わう後味の悪い作品。
とことんエグい話が好きな人向け。

mclover.hateblo.jp

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