レポーターとカメラマンの2人が
消防隊の密着取材をするところから始まる話。
「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」や「クローバーフィールド」よろしく
手持ちカメラ視点で繰り広げられる映像作品。
珍しくもスペイン映画で、これがなかなかのデキ。
しかし、あくまでテレビ局の取材スタッフという設定で、
様々なアクシデントに出会ってもカメラを持って
撮影にこだわる理由としては納得しやすい。
ハンディカメラ視点にありがちな、
「こんな状況なのになぜ撮影を続けるんだ」という疑問を抱かなくて済む。
劇中でも「私たちには撮影する義務がある」と訴えるシーンがあり、
常にカメラを回していることを納得させてくれる。
さて、全体で70分あまりと短い作品だが、
この内容と映像ならむしろピッタリだと言える。
開始15分で一気に流れが変わり、事件に巻き込まれていく。
舞台は単純な造りのアパートだが、
このシンプルさ故に独特の怖さと展開があり、
登場人物の設定も非常にうまい。
主観視点だからこそ、情報の入り方が1人称で
なぜこういう状況に陥ったのかがわからないのが面白い。
その上、ホラーにありがちな泣き叫ぶだけのパニックキャラがおらず、
全力を尽くして最善の行動を模索するのも良い。
事件が始まる開始15分以降、結末まではたった1時間なのだが
まさにジェットコースターのように展開される内容。オススメ。
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