タイトルだけ見ると雑学に近い内容の本かと思ったが、
実際にはしっかりとした「渋滞学」という学問を
わかりやすく説明した本だった。
わかりやすくといっても、冒頭の渋滞の定義や
グラフによる結果、シミュレーションによる推測などは
プログラミングの経験や理系の知識がないと難しく感じるだろう。
そういう意味では表紙などの雰囲気と違って
「面白い本」というよりも「興味深い本」という位置づけ。
言いたいことはわかるし、こういう研究によって
日常生活がいろいろと改善されていくのはありがたいが
本として読むには結構疲れる内容。
ただ、第4章で語られる電車や踏切、銀行での行列といった
日常生活ネタが渋滞学で分析されているのは
雑学という意味でも面白いので一番楽しめた部分だったし、
第6章の前半部分の「どうすれば渋滞を緩和できるか」という話題も面白かった。