レビューブログ【レブログ!】

映画、アニメ、ドラマ、マンガ、書籍、英語読書の感想(ネタバレなし)が6000件以上!


利益を最大化する価格決定戦略

さまざまな商品やサービスにおいて
価格設定がどのような影響を生むかを
いろいろな実例とともに考察したもの。


ビジネスにおいては常に価格設定の問題が絡んでくるが、
その部分だけに特化して解説した本はかなり珍しく、
価格の話だけで300ページのボリュームになっているのが驚き。


とはいえ、読めば読むほど奥が深く、
価格設定が消費者心理にどう影響するのかという説明が面白い。
単に安ければ売れるというほど単純なものではなく、
消費者が感じる印象をコントロールできる側面もある。


要所要所に挿入されている図が妙にわかりにくく、
文章に比べてとっつきが悪いのが残念だが、
世の中の価格設定の意図やメリットがいろいろと垣間見れる1冊。

がんばってるのになぜ僕らは豊かになれないのか

キミのお金はどこに消えるのか 令和サバイバル編」に続く内容で、
景気を上げるための施策をマンガで解説したもの。


作者が持っている強い信念を込めた内容なので
一方的な主張がひたすら続くが、説得力はある。
提示されている改善案が政府レベルの施策ばかりなので
同意したところで個人ではどうにもならないものの、
経済の構造や関係性をつかむという意味では勉強になる。


2人のキャラクターはあまり好きにはなれないが、
マンガとしては読みやすく、
俯瞰的な視点での経済感覚を学べる本。


【関連作品のレビュー】
キミのお金はどこに消えるのか
キミのお金はどこに消えるのか 令和サバイバル編
逆資本論
中国嫁日記
月とにほんご

人生のダイヤモンドは足元に埋まっている

アメリカの資産運用会社バンガードの創業者が
金融業界やインデックス投資に関しての思いを書いたもの。


読者に対して何を説明したい本なのかがよくわからず、
金融市場に関する事柄に対して
ひたすらとりとめのない文章が続くばかり。


インデックスファンドの創設者ということで
もっと中身のある話が読めるかと期待したが、
どういう知識が得られるのかという目的がハッキリせず、
ただのエッセイとしか思えない内容だった。

マンガでわかる! マイホーム入門ガイド

マンガでわかる! マイホーム入門ガイド

マンガでわかる! マイホーム入門ガイド

マイホームを購入を考えている人向けに
必要な知識やポイントをマンガで説明したもの。


一戸建てとマンションの違いや
新築と中古のメリット・デメリット、
物件や不動産会社を選ぶポイント、住宅ローンなど
マイホームを買うときに関わる要素が漏れなく紹介されている。


マンガだけでも大半のポイントは抑えられている上に
文章ページは資料としてかなり掘り下げた情報が載っているので、
まずマンガだけでどういう知識が必要かをざっと理解し、
目前に迫った問題についての文章ページを読む、という使い方がよい。


必要な基礎知識がすべて手に入るので、
マイホーム購入の予定があるなら
とりあえず買っておいて損はない1冊。

本当の自由を手に入れるお金の大学

経済的に余裕のある状態を作るために
お金にまつわるいろいろな改善を提案した本。


生活費や保険など日々の支出の見直しと、
副業や投資による資産の増やし方など、
一般の人でも身につけておいた方がいい知識が
わかりやすく丁寧にまとめられている。


全ページカラーで情報が簡潔に整理されており、
ひとつひとつの項目をサクサクと読み進められるので
あまり身構えることなく知識が得られるようになっている。


「貯める・稼ぐ・増やす・守る・使う」というテーマのうち、
最初の1つにかなりの比重が置かれているため、
投資や副業などに挑戦していきたい場合は
別途、それ専用の書籍を読んだ方がいいだろう。


中学・高校の授業で学ばせた方がいいのでは、というような
誰もが早めに知っておいた方がいい知識が凝縮されており、
得をするためだけでなく、
損をしないために目を通しておくべき内容。


資産運用の正しい感覚を身につけたい人にオススメ。


【関連作品のレビュー】
ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち(書籍)

21世紀の資本

21世紀の資本

21世紀の資本

  • トマ・ピケティ
Amazon

いろいろな変化を見せた20世紀の経済を振り返ったもの。


トマ・ピケティが書いた「21世紀の資本」の内容を
映像として解説したものかと思いきや、
ただダラダラと経済の歴史をまとめた内容。


いろいろな映画からの引用や写真素材を利用し、
早いテンポでイメージ映像が切り替わっていくが、
実はそれっぽい雰囲気を出しているだけでほとんど意味はない。
それどころか説明の仕方が下手で退屈なので
次々と見せられる淡々とした映像が眠気を誘う。


ピケティの顔と名前を借りただけの中身の薄いドキュメンタリーなので、
これを見る時間があるなら「図解 ピケティ入門」や
まんがでわかるピケティの『21世紀の資本』」を読んだ方がいい。


【関連作品のレビュー】
まんがでわかるピケティの「21世紀の資本」(マンガ)
たった21枚の図で「21世紀の資本」は読める! 図解 ピケティ入門(書籍)

この一冊で全部わかるビジネスモデル 基本・成功パターン・作り方が一気に学べる

各企業がどのように収益を上げているかを
その仕組みごとにまとめた資料集。


色付き文字、下線、太字など文章を強調する表現が多すぎて
逆にどの部分が重要なのかがわからないため、
結果的にどの部分は平坦に読んでしまうのは残念。


また、第1章・第2章は緩急のない情報が
ひたすらダラダラと書かれているので
あまりにもテンポが悪くて読みにくく、退屈だった。


第3章以降は各ビジネスモデルが端的にまとめられるとともに
実例がいくつか挙げられていて非常に面白い。
それぞれの戦略や工夫の詰まった情報が網羅できるので勉強になった。


多岐にわたる収益モデルを広く知りたい人向けの1冊で、
とりあえず第3章から読み始めることをオススメする。

最強の教養 不確実性超入門

最強の教養 不確実性超入門

最強の教養 不確実性超入門

  • 作者:田渕直也
  • 発売日: 2016/04/14
  • メディア: Kindle版

投資対象としての株式市場において
なぜ株価の動向が読めないのかを解説したもの。


確率上めったに起こらないはずなのに
まずまずの頻度で起きている株価大暴落の理由や
株価が上がり続ける場合とそうでない場合のわずかな違いなどが
数学の原理や心理的な面をベースに
わかりやすく説明されている。


基本的に「どうやっても予測しきれない」という結論が
いろいろな視点から解説された内容なので
投資のテクニックや経済学を学ぶためのものではなく、
確率論をベースにした読み物として楽しむための本。

12歳の少女が見つけたお金のしくみ

小学生が書いたレポートをもとに書籍化したもので、
我々が関わっている経済の仕組みをまとめたもの。


金融や投資といったレベルではなく、
あくまで社会の授業で教わるような経済に関する本だが、
小学生が中学以降の授業の予習のために読むだけでなく、
当たり前すぎて意識しなくなっている大人が
世の中の仕組みを再認識するために読んでも悪くない内容。


文章による解説ページばかりではなく、
マンガや会話文で構成された部分もあり、
中だるみを感じずに読み進めていけるような工夫がされている。


前書きを見ると、賞を受賞したという小学生のレポートが
どういうものか見てみたくなるが、
本書はそれを原案に1から構成されたものなので
もとがどの程度の完成度だったのかわからないのはやや残念。


経済とはどういうものかを知るための最初の1冊として、
短時間で基礎を押さえるための入門書。

敗者のゲーム

株式や投資信託を使った投資において
なぜ勝つことが難しいのかを論理的に解説したもの。


個々の投資家がどういった銘柄を選んで
いつ売り買いするかという視点ではなく、
株式市場全体をマクロな視点で見ることで、
なぜ大半の人が投資を損を出すのかを説明していく。


説明の過程で投資に関する用語が登場するため、
株式投資や投資信託に関しての
基本的な知識を身につけている人向け。
全体的にインデックス運用を推奨する内容で、
なぜアクティブ運用で利益を出すのが難しいのかがよくわかる。


いろいろな例を挙げながらの解説はわかりやすく楽しいが、
反面、ひとつの話題が冗長気味なので、
ページ数に対して中身が薄い印象は受ける。


投資に関しての基礎勉強を終え、
自分の投資スタンスを決めるための1冊。


mclover.hateblo.jp

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