レビューブログ【レブログ!】

映画、アニメ、ドラマ、マンガ、書籍、英語読書の感想(ネタバレなし)が6000件以上!


5分間リアル脱出ゲーム

リアル脱出ゲームに見立てた10種類のパズルを収録したもの。


ダラダラと文章を読まされるページはテンポが悪いし、
正解が強引すぎて腑に落ちないこともあったが、
全体的にはサクサクと解けて爽快感を味わえる。
一見無関係なように思える散りばめられた要素が
謎解きにうまく活かされる問題には感心した。


5分で解けたものから悩まされたものまであり、
結局、最終問題がクリアできるまで3時間ほどかかった。
リアル脱出ゲームで配布されるタイプの問題が好きな人なら
値段以上には楽しめるだろう。


【関連作品のレビュー】
5分間リアル脱出ゲーム Disneyマジカル・エスケープ・ブック
5分間リアル脱出ゲーム シールブックアドベンチャー
5分間リアル脱出ゲーム Disneyシールブックアドベンチャー

妻と罰

ずっと大学に勤めてきた土屋賢二が書いたエッセイ集。


言葉遊びのセンスが素晴らしく、
よくある言い回しのつもりで読んでいたら
さりげなく自虐や虚栄が表現されていて面白い。
「妻と罰」というタイトルではあるものの、
夫婦間の話に限らずさまざまな話題を扱っており、
哲学を扱う教授とは思えないほど読みやすい文章ばかり。


頭のいい人が考えるユーモアといった感じで、
スラスラと読ませておいて煙に巻く不思議な読み応えのエッセイ。


【関連作品のレビュー】
われ笑う、ゆえにわれあり

ギャンブル依存症

ギャンブル依存症の患者の心理や
家族の被害などをまとめたもの。


競馬やパチンコ、スロットなどのギャンブルで
生活や人間関係に悪影響が出ていることを自覚しながらも
どうしてもやめられない依存症について解説されている。


例として挙げられたエピソードがかなり多彩で、
どんな立場の人が何をきっかけに
ギャンブルにハマッていくのかがよくわかる。
また、家族の説得によりギャンブルから一旦離れても
すぐに舞い戻ってしまう深刻さも伝わってくる。


ギャンブルに依存した人がどんな感情になり、
なぜギャンブルから離れられないのかが
非常に理論的に解説されていて、いちいち納得させられる。


依存症に関するリアルな知識が得られる良書なので、
身近に当てはまる人がいなくても読んでおくと良い。


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バカの壁

頭の良さの違いについて
科学的な視点から考察したもの。


人間の理解力や頭の良さに関して
客観的で冷静な視点から分析されており、
読み進むごとになるほどと思わせてくれる。
ただ、第4章・第5章・第8章は
哲学的な話が展開されるばかりで退屈だった。


もっととっつきの悪い内容かと思ったが、
意外にわかりやすい説明でサクサクと読むことができた。
とはいえ、全体的に中身は薄く、
ベストセラーの実績に見合うほど得るものはなかった。

仕事は楽しいかね?

足止めされた空港で偶然話した老人によって
ビジネスの極意を見い出していく話。


2人の会話で進んでいく小説の体裁をとっており、
その話の中から成功するためのポイントを汲み取っていく。
展開がもったいぶっていて中だるみする部分はあるが、
後半はいろいろな気づきが得られる教訓が多く登場する。


成功者の手法をなぞって正解にたどり着こうとするのではなく、
行動力を発揮していろいろとやってみるべきという考え方が新鮮。
聞き手の反応が自然で共感しやすく、
読んでいる側の理解を助けてくれるのも良い。


行動方針と発想を変え、
これまで気づかなかったチャンスを手に入れるための本。


【関連作品のレビュー】
まんがで変わる 仕事は楽しいかね?(マンガ)


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結局、日本のアニメ、マンガは儲かっているのか?

海外市場における日本のアニメ・マンガについて
その現状をビジネスの視点で解説したもの。


アメリカでずっとビジネスをしてきた筆者が
肌感覚として感じる日本文化の扱われ方を語っていく。
日本のマンガやアニメの受け入れられ具合や
アメリカとの販売戦略の違いに関する話は非常に興味深く、
現状についての分析には納得させられるものばかり。


人気は高いのに収益化ができていないのは非常に残念で、
そのあたりに長けたアメリカのやり方を見習いたいところ。
権利関係について先を見据えた整備をしないままに
国内市場ばかりをターゲットにしてきたコンテンツ産業が
日本の人口減少とともに弱体化していくのは惜しい限り。


日本文化を有効に収益化していくためにも
コンテンツ産業に関係する人以外にも読んで欲しい内容。

人生の勝算

ライブ配信サービス「SHOWROOM」を起ち上げた前田 裕二が
自身の考え方をまとめたもの。


これまでの活動や仕事を振り返りながら
どう行ったことを大切に考えているかなど、
自身の哲学について語っていく。
いろいろな経験談が語られているが、
結局は対人能力をとことん極めることと、
ガムシャラに働くことに集約される。


ビジネス書という意味では中身は薄いが、
成果を出すための熱量と行動力は素晴らしいので
働き方の手本として背中を押してもらうための本。

アルゴリズム図鑑 絵で見てわかる26のアルゴリズム

ある目的を達成するために
コンピューターがどのような理屈を使っているかを
図でわかりやすく説明したもの。


スマートフォン向けのアプリを書籍として編集したものだが、
ソートや検索など代表的なアルゴリズムが図解されていてわかりやすい。
手順が進むことでデータがどう変化していくのかがよくわかる。


ただし、変数やポインタなどの概念を
知っていない理解しにくい部分が多いので、
C言語をはじめとするプログラミング経験があった方がよい。
情報処理やプログラミングを勉強している入門者向け。

ブランド人になれ! 会社の奴隷解放宣言

リクルート、ライブドア、LINE、ZOZOなど、
そのときどきの業界最大手と言える企業に勤めてきた田端信太郎
自分のネームバリューを高めるための考え方をまとめたもの。


サラリーマンでありながら会社に依存せず、
自分自身に価値を持たせるための行動原理を
いろいろなフレーズで説明していく。


周囲の反応や社内の立場を気にせず、
自分の信念や挑戦心に従って行動し、
成果とともに自分の名を上げていくという考え方が潔い。
強気な口調はビッグマウスのように聞こえるが、
実際に自分の評判を上げながら
名だたる企業を次々と渡り歩く経歴には説得力がある。


終身雇用が崩壊し、大企業でも倒産する可能性がある今、
あちこちから求められる存在になるのは非常に重要。
定年を迎えるまで波風を立てずに
細々と働こうとするサラリーマンたちに喝を入れてくれる本。


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異世界語入門 ~転生したけど日本語が通じなかった~

まったく言葉の通じない世界に舞い込んだ主人公が
いろいろな情報から言語を習得していく話。


設定や世界観はよくあるファンタジーものだが、
文字も言葉も文法も独自の内容になっており、
わずかなヒントからその構造や単語を推測していく過程が面白い。


ただし文章のクオリティはあまり高くなく、
情景描写などが非常に貧相で状況がわかりにくい。
キャラクターのイメージも全然伝わってこず、
いつまで経っても登場人物が整理できない。
主人公のことが三人称で書かれているのに
文章は主人公のモノローグのように見えるのも
どの視点で書かれているのかわかりにくくて混乱する。


言語分析以外のストーリー部分には魅力がなく、
終盤まで事件らしい事件が起きないまま
ダラダラと言語習得の流れが続くのが残念。


未知の言語を解読していくときに
どういった手順を踏むのかに興味がある人向け。

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