人口が減っていく先進国の将来に向けて
いろいろな有識者の考察をまとめたもの。
現在の出生率や年齢別人口から
少子高齢化社会が進むことは明らかだが、
そういった将来をどう考えるか、
どういう影響や変化が起こりうるかがよくわかる。
さまざまな立場の人が持論を展開するため、
章ごとに違った視点と規模の話が楽しめて飽きさせない。
特に、駒澤大学経済学部准教授の井上智洋氏による
「頭脳資本主義の到来」の章は非常に面白かった。
ハッキリした結論が述べられていなかったり、
解説者によって意見がバラバラだったりするが、
むしろそういった多彩な視点を
貫通して読める点が本書最大の魅力と言える。
来たるべき未来に対して知見を広げてくれる良書。