いろいろな店舗の経営した経験を持つ著者が
気負わない気軽な起業を提唱したもの。
初期投資やランニングコストなど
経営の負担になるようなものを減らして
生活の延長のような気持ちでやればいいという主張には
ある程度納得できるものの、
実際問題としてはかなり厳しいだろうという印象。
このスタンスで成功するなら
店舗付き住宅が並ぶ商店街はどこも苦労していないはずだし、
生活していくには定期収入を生む必要があるわけで、
やはり一定の収益を上げる工夫や経営力は欠かせないだろう。
中盤からは100万円の支援を受けて開店した
「しょぼい喫茶店」の状況が書かれているが、
運よく人と金と話題が集まったおかげにも思えるので、
サンプルが1例だけだとこのやり方がどこまで通用するのかわからなかった。
(その後、わずか2年で閉店したとのこと)
スタートアップが生まれにくい日本において
起業へのハードルを下げたいという想いには賛成だが、
もう少し具体的にどんな行動と知識が必要かを挙げて欲しかった。