人気シリーズのゲーム開発を手掛けてきたディレクターが
1995年の世界から2020年にタイムスリップして
難航していたスマホゲームの開発に携わる話。
25年前と現代の開発スタイルの違いを描きつつ、
魅力的なゲームを生み出していく難しさと面白さが
非常にうまく表現されている。
スーパーファミコンやドラゴンクエストがモチーフになっており、
当時を知っている人なら懐かしい気持ちを味わえるし、
スマホゲームとの作り方の違いもきちんと説明されていて
ゲームのプレイスタイルの変化も再認識できる。
同じくゲーム業界のクリエイターたちを題材にした
「チェイサーゲーム」や「東京トイボックス」よりも
リアルな開発風景が体感できる上に、
タイムスリップという設定をうまく活かした面白さもある。
全3巻という絶妙なボリュームと完成度で、
ゲーム業界に関わる人ならぜひ読んで欲しい傑作。