まったく別の世界に入り込んだ体験ができる
新型のゲーム機のテストプレイに協力する話。
最近話題のVR技術どころか、スーパーファミコンすら
発売されていなかった1989年の作品だが、
全身の感覚をシミュレートする機械の描写が素晴らしく、
本当にそういう新技術があるようなリアリティを感じる。
ゲーム内の世界観や人物設定はややこしくて混乱するが、
本作の醍醐味はゲーム機の外の部分なので
あまり気にしなくても特に問題はない。
非常にテンポのいい文章で
小説に慣れていない人でも読みやすく、
SF、ミステリー、恋愛、アクションなど
いろいろな要素が楽しめるエンターテインメントの傑作。