商品に価格を設定する際、少しやり方を変えるだけで
顧客が手を出す価格帯が変化することを説明した本。
商品やサービスを提供するときの価格は
需要と供給のバランスや原価をベースに考えるのが一般的だが、
顧客の心理的な面を考慮することで、より利益につなげられるという例。
まったく同じ商品でも提示方法を変えるだけで
受ける印象が大きく変わるところが面白い。
自分が客の立場になってみても同様の反応を示すだろうし、
単純な値下げ・値上げよりも効果的なのが興味深い。
また、顧客にアンケートを取って適正価格の判断材料にする際も
質問の仕方やシチュエーションによって
結果が大きく揺らぐ、という指摘も頷ける。
「顧客は未知の商品に対する態度を自覚しているわけでもなく、
その態度を正直に話すわけでもない」というのは
市場調査をする上で誰もが注意しなければいけないだろう。
本書内に登場する例え話がややわかりにくいことがあるが、
価格設定をする際に心理的効果まで考慮する例は
実際に目にする世の中の商品にも当てはまっていて面白い。