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世にも奇妙な物語 20周年スペシャル・春 -人気番組競演編-

ドラマ開始後、20周年ということで
フジテレビの各番組とコラボレーションした企画。
これが非常にデキが悪く、これを20周年記念で持ってくるのは
看板に泥を塗っているとしか思えない。
全体的に結末までが無意味に長く、それに対してオチが弱すぎる。

●ニュースおじさん、ふたたび
ニュース番組「めざましテレビ」とのコラボ。
レポーターとして事故・事件を追う主人公が
いつも現場で見かけるおじさんに疑問を持つ内容。
「ふたたび」とタイトルについているのは
1991年の秋の特別編で「ニュースおじさん」という同じネタがあったから。

主人公は「めざましテレビ」のスタッフという設定で、
内容を報道したり現場に呼びかけたりするときに番組が映るが、
これがドラマ内のテレビ番組という雰囲気に欠け、
急遽、別のチャンネルに切り替わったかのような違和感がある。

というのも、通常、ドラマ内番組の場合、
番組を放送するテレビを縁込みで撮影するか、
収録しているスタジオの様子をカメラやスタッフ込みで遠巻きに撮影するはず。
しかし今作では通常の番組と同様に
メインカメラの映像をそのままドラマに使用しているので
「主人公に呼びかけているテレビという設定」というのが読み取りにくいのだ。

香里奈の演技が微妙に下手で気になるのと、
さんざんフリが長かった割に結末があまりにイマイチなのがひどい。

●ナデ様の指輪
バラエティ番組「はねるのトびら」とのコラボ。
冒頭に同番組の「ほぼ100円ショップ」コーナーの映像が流れるが
内容を知らないと意味が理解できない造りなのは残念。
コラボといえど、別番組の予備知識がなくても理解できるようにして欲しい。

内容はドランクドラゴンの塚地を主人公に、指輪が起こすトラブルの話。
演技はなかなかいいのだが、かなりの時間を割いて
指輪が起こす奇跡を見せた割にラストにまったくひねりがないのが厳しい。
観ている側を驚かせる要素や予想を裏切る流れがゼロ。

●もうひとりのオレ
バラエティ番組「爆笑レッドカーペット」とのコラボ。
FUJIWARAの藤本を主人公に、
タイトル通り、自分そっくりの人間が現れる話。
ただ、自分の分身が好き勝手するという流れを見せる時間が長すぎてテンポが悪い。

この作品はきちんと番組のセット裏を映したりして
ドラマ内番組という設定をわかりやすくしている。

ただの人情話で終わりそうでウンザリしたが、
最後の最後で割と気の利いたオチがついたのはまだよかった。

●まる子に会える町
アニメ「ちびまる子ちゃん」とのコラボ。
リストラに遭い、世の中にも希望を失いかけた西田敏行が
まる子の世界に迷い込む話。
実写の中にアニメキャラクターが登場するので違和感が大きいが
アニメと実写のつなぎ方そのものはなかなかうまい。

ただ、内容として非常に薄く、単なる人情話で終わってしまい、
「ちびまる子ちゃん」としても「世にも奇妙な物語」としてもイマイチ。

●台詞の神様
ドラマ「わが家の歴史」とのコラボ。
ドラマ自体が今回の「世にも~」よりも後に放送されるもので
内容そのものはほとんど絡まない。
そのドラマの脚本に苦労する三谷幸喜が主人公。

さんざん展開された内容が実は夢だったという展開が
直前の「まる子に会える町」と丸かぶりでひどい。

ドラマ内のあるセリフを何にするかで悩むのだが
結局それが何に決まったかは語られず、
要は「知りたければドラマ本編を観てください」という興ざめな造り。
オチそのものも安っぽく、たいして面白くもない。

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