レビューブログ【レブログ!】

映画、アニメ、ドラマ、マンガ、書籍、英語読書の感想(ネタバレなし)が6000件以上!


少年ジャンプが1000円になる日 出版不況とWeb漫画の台頭

出版業界の中でも特にマンガ関連の現状について
どういった変化が起こっているかを解説したもの。


出版不況についてはあちこちで語られているが、
本書はマンガに関する新しい動きを主軸にしたもので
全体的に前向きな視点で書かれている。


単に電子書籍化されるマンガが増えているという話だけでなく、
Webマンガの普及や新人発掘の話、各出版社の動きなど
業界内の目まぐるしい変化がわかる。
その原因となる読者の行動原理や
今の漫画家の置かれた状況もよくわかる。


テンポよく読み進められる文体で、
マンガ業界に関して短時間で現状を把握できる良本。

謎解きアドベンチャーBOOK 木ノ下くんの初恋

クラスメイトへの恋心を抱く主人公となって
学校生活を送りながらパズルを解いていく本。


勇者と魔神 ~武器と防具は文房具~」が非常に楽しかったので
同様の満足感が得られるかと本書を買ってみたが、
全体的にパズルの完成度がイマイチで残念だった。


パズル本である以上、ストーリーには期待していなかったが、
肝心のパズルに解いたときのスッキリ感がなかったり、
正しい答えにも関わらず納得しにくかったり、
出題の仕方が雑だったりと、解いていてどうにも楽しくない。


問題が少ないのに余計なコラムには何ページも割かれていて
パズルを解く達成感を得たい人にとっては中身の薄い本。


【関連作品のレビュー】
謎解きアドベンチャーBOOK 勇者と魔神 ~武器と防具は文房具~

さあ、才能(じぶん)に目覚めよう ストレングス・ファインダー2.0

自分の中の強みを発見するためのオンラインテストと
それぞれの要素についての分析内容をまとめたもの。


他人よりも劣っている要素を補うことよりも
自分の中の優れている点を自覚し、
それを伸ばすために時間と労力を使うことを提案したもの。
人それぞれが備えている能力を34の資質に定義し、
テストを受けることで、その中の上位5つが表示される。


Webテストが一度だけ受けられるアクセスコードが付属しているので
才能分析に関する冒頭の説明を読んだあとに
早速取り組むことができる。


テストでは177問の質問に対して
「ぴったり当てはまる」「どちらでもない」のような回答を
20秒以内に入力していくが、
両極の答えが必ずしも反対の意味でなかったりするため、
両方の答えに当てはまるような印象を受けるものもあった。


全体として30分前後で受け終わり、
5つの強みと分析内容が表示されるので
34の資質のうち、自分に当てはまる項目を本書で確認する流れ。
また、それぞれの特性の人に対して
どのように接すればいいかも書かれている。


一種の占いのようにも思えるが、
確かに5つの資質の分析内容は
自分自身の性格や普段の言動に当てはまっているし、
提示されなかった資質の特徴には違和感を感じる。


テストを受けるためとはいえ2000円という書籍代は高いが、
自分の強みを自覚することは自信にもつながるし、
ビジネスの場で自分の長所を活かした立ち回りと、
人それぞれの個性を活かした付き合い方が学べるのは貴重。
自分の能力とあるべき立ち位置を確認したい人向け。


mclover.hateblo.jp

フリーランスがずっと安定して稼ぎ続ける47の方法

フリーランスとして安定した生活を続けていくために
心がけた方がいい行動指針をまとめたもの。


会社員よりも自由度が高いというメリットにばかり注目しがちだが、
フリーランスにも特有の苦労があることがまとめられており、
単価を下げずに収益を安定させる考え方や
継続して仕事を確保する立ち回り方などがわかる。


顧客との付き合い方や経費に対する考え方など
フリーランスとして生きていくためのいろいろなことが
しっかりとリアルにまとめられていて参考になる。


フリーランスに憧れる人は会社を辞めてしまう前に読んでおくと
生活のシミュレーションと自分の覚悟が確認できるだろう。

謎解きアドベンチャーBOOK 勇者と魔神 ~武器と防具は文房具~

ファンタジー世界を侵害する悪を倒すため、
勇者となって読み進めていくゲームブック。


鉛筆や消しゴム、ハサミやノリなどを使うが、
ゲームの進行に合わせて
使用する文房具や作業が解禁されていく。


地名や人名などの固有名詞が
妙にややこしくて読みにくいのは難点だが、
謎解きに利用するためにやむを得ないため仕方がないだろう。


最初は文字を当てはめるだけだった謎解きも
徐々に難易度が上がって悩まされるようになる。
答えとして記入するべき言葉が
書籍内で語られる架空の単語か
現実世界の話かが区別できなくて混乱する箇所もあるが、
全体的に中学生程度の知識で解けるようになっている。


ゲームを進めるためにページを切り貼りするので
基本的に1プレイしかできないが、
すべてのページのレイアウトを活かしきった
高い完成度の謎解きには感心させられる。


プレイ開始からクリア後のおまけ謎解きまで含めて
全部で4~5時間ほどかかったが、
解き方がわかった爽快感を定期的に感じることができて
ゲームブックとしては非常に面白かった。


【関連作品のレビュー】
謎解きアドベンチャーBOOK 木ノ下くんの初恋


mclover.hateblo.jp

親の介護をはじめたらお金の話で泣き見てばかり

老人ホームで過ごす母親にまつわる
いろいろなトラブルを振り返ったもの。
介護の苦労を書いた1冊目の続編のようだが、
本書からいきなり読んでも特に問題なく理解できる。


老人ホームに入ってしまえば
手放しで身の回りの世話をしてもらえるイメージがあるが、
実際に疲労困ぱいする作者のリアルな悲鳴が伝わってくる。


浪費癖や雑な管理によって振り回される苦労や
経費を削減するための煩雑な手続き、
亡くなった父親の遺産に絡む問題など、
誰もが遭遇しそうな事柄が取り上げられている。


ただ、金銭面以外の愚痴や苦労も多く含まれるため、
読んでいるとストレスまで追体験してしまう。
介護費用の参考資料に読むには無駄な要素が多いが、
介護生活がどういうものなのかを知るには参考になる。

リアル脱出ゲーム 公式過去問題集

各地で行われたSCRAP主催のリアル脱出ゲームの中から
「ある飛行機からの脱出」「ある使徒からの脱出」
「謎の聖堂からの脱出」「月面基地からの脱出」
の4つのイベント内容を収録したもの。


参加できなかったイベントを追体験できるのは嬉しいが、
問題のうちいくつかは現地でないと解けないということで
はじめから答えがまるまる載っているのは残念。
書籍用の問題に置き換えるなどの工夫が欲しかった。


また、答えがカギの番号や次の場所を指し示している場合、
本来のリアル脱出ゲームなら
間違っていたときにもう一度考え直すことができるが
書籍だと正解と照合してみるしかないので、
1度しかチャレンジできないのも残念。


問題用紙を撮影した写真が小さすぎて
文字が読みにくかったり、
答えの出し方が納得できないものもあり、
やはり実際に体験するゲームと比べると大きく見劣ってしまう。


そのあたりの不便さを覚悟した上で
それでも体験してみたい人向け。


【関連作品のレビュー】
リアル脱出ゲームpresents 究極のクロスワード本
リアル脱出ゲームpresents 究極の謎本

雨の日も、晴れ男

雨の日も、晴れ男

雨の日も、晴れ男

Amazon

神のイタズラでいろいろな不幸な目に遭ってしまう男の話。


本人の過失が一切ないにも関わらず
いろいろなトラブルに巻き込まれるのは
読んでいて気持ちがいいものではないし、
笑いを狙いすぎた突飛な行動はハズし気味で冷めてしまう。
映像作品ならコメディだと割り切れたかもしれないが、
どうにもふざけて書いたようなノリがあって入り込めなかった。


主人公のキャラクターは感情移入しにくいし、
シチュエーションが特殊すぎて自分には当てはまらない。
教訓を得るために読むには無駄が多すぎる本。

伝え方が9割

伝え方が9割

伝え方が9割

Amazon

他人へ伝えたいフレーズを
より強調するための手法を解説したもの。


キャッチコピーなどでよく見かける文章の構造が
明確なルールとして分析されているので、
なぜ文意が強まるのかがよく理解できる。
誰かに何かを説明したり意思を伝えたいときに
本書の内容を少し意識すれば
より強い気持ちとして受け取ってもらえるのは確か。


ただ、非常に単純な内容だし、
あっさり読み終えるボリュームなので、
すでに説明力に長けた人には
当たり前すぎて中身が薄く感じるだろう。


意見の主張に苦手意識がある人向け。

バーのマスターはなぜネクタイをしているのか?

渋谷で20年近くもバーを続けている店主が
経営する上での工夫や苦労を振り返ったもの。


収益を上げる工夫だけでなく、
いかに自分の望む店へと育てていったかがよくわかる。
バーに立ち寄った経験や酒の知識がなくとも
著者の悩みや工夫が理解できるように書かれており、
バーの経営者が何を気にしているかを知ることができる。


商店主の苦労に興味がある人向け。

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