レビューブログ【レブログ!】

映画、アニメ、ドラマ、マンガ、書籍、英語読書の感想(ネタバレなし)が6000件以上!


ドライバーレス革命

周囲の状況を読み取るカメラやセンサーと
その情報を処理するソフトウェアによって
人間が運転する必要なく目的地へと運んでくれる自動運転車について
その現状と将来を説明したもの。


専門技術の集大成である自動運転車だが、
そういった方面の知識がなくても非常に読みやすく、
自動運転車が現段階に至るまでの歴史を理解し、
来たるドライバーレス社会について期待させてくれる。


また、自動運転車が社会に導入されるにあたって
懸念される問題点に関しても
非常に論理的に解説されていて納得できる。
本書を読み進めることで
いろいろな方面の疑問が氷解していくのが気持ちいい。


400ページを超えるボリュームだが、
自動運転車に関する話だけで
これほどさまざまな内容が語れるのも素晴らしい。
自動運転車に少しでも興味があるなら読んで欲しい良書。

デルトラ・クエスト<1巻>沈黙の森

影の大王に乗っ取られた王国を救うため、
世界を救う7つの宝石を探しに向かう話。


小学校高学年あたりを対象としたファンタジー小説だが、
一度に登場する人物も限られるため人間関係も把握しやすく、
RPGの世界観を連想する王道的なストーリーでわかりやすい。
前半は思ったよりも時間の流れが早く、
大胆に場面展開していく内容に驚かされた。


テンポがよく、感情移入しやすいキャラクターで
大人が読んでも問題なく楽しめる内容。
正統派のファンタジー小説が読みたいときに。

革命のファンファーレ 現代のお金と広告

お笑いコンビ、キングコングの西野亮廣が
いかに自分の価値を高め、収益につなげているかを語った本。


筆者がこれまで活動してきた内容について解説されているため、
発売された絵本「えんとつ町のプペル」を中心に
Twitterやテレビの発言で炎上したことなど、
筆者の周りで起こったことをある程度知っている必要がある。


お笑い芸人ではあるものの、ビジネスを成功させる上での
しっかりとした考察と試行錯誤が感じられて参考になる。
絵本作家というとクリエイターというイメージがあるが、
いかに効率よく収益化して成果を上げるかという
プロデューサー的な視点での考え方が伝わってくる。


芸人のエッセイ本ではなく、
物やサービスをヒットさせていく手法についてのビジネス本。


【関連作品のレビュー】
映画 えんとつ町のプペル(映画)

課長の仕事術

新任課長や管理職への昇進を目指す人に向けて
組織に属する人間として
どういう考え方で働くべきかのアドバイスを書いたもの。


一般社員から立場が上がり、上司を意識した立ち振る舞いと
部下に指示を出すリーダーとしての役目との
両方が必要になる課長職についての指南書。


管理職が考えるべき要素がかなり具体的な視点で書かれており、
部下の人心掌握についてや組織としての成果を目指す視点などは
課長の立場に就いていない人でも十分参考になる。
業務を遂行する上で起こりうる問題への注意や
自分と周囲の両方を大切にする視点は
成長を目指す一般社員も含めて知っておいて欲しい内容。


妙に誤字脱字があるのが残念だが、全体的に無駄のない濃い内容で、
手元に置いてたびたび読み返したい1冊。


mclover.hateblo.jp

ロジカルパズルRPG 魔法の迷宮と隠された扉

RPGのストーリーになぞらえて
たくさんのパズルを収録したもの。


指定されたパーツを
条件を満たすようマス目の中に収めたり、
条件に矛盾しないルートを見出したりするパズルだが、
20問以上を解いてもその面白さがわからず、
退屈な計算問題をやらされている気分になるばかりだった。


ストーリー部分は期待していなかったが、
パズルに関しても合う合わないが割と分かれる印象で、
ただのパズル問題集に過ぎなかったのは残念。
「RPG」という表現からリアル脱出ゲームのような
気持ちよさを味わえるかと思ったが、
特にそういった斬新な仕組みは何も用意されていなかった。


可能なら掲載されている問題がどんなものかを見て
楽しめそうな雰囲気かどうかチェックすることをお勧めする。

超ど素人がはじめる投資信託

投資の手段として人気の投資信託について、
その仕組みや用語などを解説したもの。


「超ど素人がはじめる」とある通り、
非常に噛み砕いたわかりやすい説明ばかりで、
説明を簡潔にまとめた文章ページと
それを図やイラストで表現したページがワンセットになっている。


用語の意味や口座開設の流れ、
投資信託の分類と特徴の違いなど
おおよそ関係する知識をすべて学ぶことができる。


全体的に中立な立場で書かれており、
純粋に投資信託についての知識を学ぶには無駄のない1冊。
投資に興味が出てきたらまず読んでみるとよい。

フェルミ推定の教科書

漠然とした数値を求めるため、
論理的に推定していくフェルミ推定の手法について説明したもの。


フェルミ推定とは
「シカゴにはピアノの調律師が何人いるか?」といった問いに対して
人口や比率や頻度などを元に概数を求めていくもので、
論理的思考や説明能力などを判定するために
就職面接などで用いられることがある。


本書では、数を推定のためにどのように要素分解するか、
推測しやすい数にどう置き換えていくかという手順と、
実際に練習問題を解いていく過程を紹介していく。


解いていく手順についてテンポよく説明され、
短時間で必要な考え方を習得できる内容だが、
肝心の計算式の部分が小さすぎて見えないのは非常に残念。


就職面接に備えてフェルミ推定を予習しておきたい人や
どのように解くべきかに興味がある人がざっと理解するための本。

少年ジャンプが1000円になる日 出版不況とWeb漫画の台頭

出版業界の中でも特にマンガ関連の現状について
どういった変化が起こっているかを解説したもの。


出版不況についてはあちこちで語られているが、
本書はマンガに関する新しい動きを主軸にしたもので
全体的に前向きな視点で書かれている。


単に電子書籍化されるマンガが増えているという話だけでなく、
Webマンガの普及や新人発掘の話、各出版社の動きなど
業界内の目まぐるしい変化がわかる。
その原因となる読者の行動原理や
今の漫画家の置かれた状況もよくわかる。


テンポよく読み進められる文体で、
マンガ業界に関して短時間で現状を把握できる良本。

謎解きアドベンチャーBOOK 木ノ下くんの初恋

クラスメイトへの恋心を抱く主人公となって
学校生活を送りながらパズルを解いていく本。


勇者と魔神 ~武器と防具は文房具~」が非常に楽しかったので
同様の満足感が得られるかと本書を買ってみたが、
全体的にパズルの完成度がイマイチで残念だった。


パズル本である以上、ストーリーには期待していなかったが、
肝心のパズルに解いたときのスッキリ感がなかったり、
正しい答えにも関わらず納得しにくかったり、
出題の仕方が雑だったりと、解いていてどうにも楽しくない。


問題が少ないのに余計なコラムには何ページも割かれていて
パズルを解く達成感を得たい人にとっては中身の薄い本。


【関連作品のレビュー】
謎解きアドベンチャーBOOK 勇者と魔神 ~武器と防具は文房具~

さあ、才能(じぶん)に目覚めよう ストレングス・ファインダー2.0

自分の中の強みを発見するためのオンラインテストと
それぞれの要素についての分析内容をまとめたもの。


他人よりも劣っている要素を補うことよりも
自分の中の優れている点を自覚し、
それを伸ばすために時間と労力を使うことを提案したもの。
人それぞれが備えている能力を34の資質に定義し、
テストを受けることで、その中の上位5つが表示される。


Webテストが一度だけ受けられるアクセスコードが付属しているので
才能分析に関する冒頭の説明を読んだあとに
早速取り組むことができる。


テストでは177問の質問に対して
「ぴったり当てはまる」「どちらでもない」のような回答を
20秒以内に入力していくが、
両極の答えが必ずしも反対の意味でなかったりするため、
両方の答えに当てはまるような印象を受けるものもあった。


全体として30分前後で受け終わり、
5つの強みと分析内容が表示されるので
34の資質のうち、自分に当てはまる項目を本書で確認する流れ。
また、それぞれの特性の人に対して
どのように接すればいいかも書かれている。


一種の占いのようにも思えるが、
確かに5つの資質の分析内容は
自分自身の性格や普段の言動に当てはまっているし、
提示されなかった資質の特徴には違和感を感じる。


テストを受けるためとはいえ2000円という書籍代は高いが、
自分の強みを自覚することは自信にもつながるし、
ビジネスの場で自分の長所を活かした立ち回りと、
人それぞれの個性を活かした付き合い方が学べるのは貴重。
自分の能力とあるべき立ち位置を確認したい人向け。


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