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踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!

大人気のテレビドラマシリーズの劇場版第3弾で、
新湾岸署への引越し作業で大わらわな署内で事件が発生する流れ。

ストーリーとしては「容疑者 室井慎次」の続きとなり、
シリーズのすべてを観ていなくても意味はわかるが、
テレビシリーズ全11話劇場版の1作目は観ておく方が良い。

名物刑事だった和久さんの甥が初登場するが、
和久さんの残したメモのセリフを唐突に読み上げたり
「つかぬことをお伺いしますが…」といちいち絡んでくるばかりで
いいところが何もなく、単に鬱陶しいだけのイメージ。
和久さんのメモに署員みんなが目を輝かせるなど
妙に和久さんを崇める流れもむしろ不自然でやめて欲しい。

青島は頬がこけて年齢を感じさせるが、
やっていることがあまりにも幼稚で見ていて恥ずかしい。
真剣な場面でコートを探したり、自暴自棄になって爆弾を手にしたり、
バーナーでも開かない鋼鉄のシャッターに木をぶつけたりと
意味のある行動がほとんどない。
これはシリーズファンが見たかった青島の姿ではないだろう。

それに対して内田有紀が演じる篠原夏美は
初夏の交通安全スペシャル」という番外編で登場しただけなのに、
いきなり青島の隣の席で登場し、恩田さん以上に目立っているので
それなりの説明がないとあまりにも違和感がある。

同様にPC好きの栗山や中国の研修生の王なども
「今までにどこかで出てきたっけ?」と言うぐらい表に出てくるキャラで
説明がないと鬱陶しくてチームワークを乱す新人という印象ばかり受ける。
そういうキャラをものすごく重要なところに絡めたのは残念。

真下も女性署員をナンパするばかりでまったくいいところなしだし、
スリーアミーゴスのおふざけはいくらなんでも行き過ぎていて笑えない。
所轄と本庁との確執を描いていたはずなのに、
今作では一個人がヒステリーを起こしているだけ。
シリーズファンが期待していた
「我らが湾岸署員がカッコよく活躍する」様子はほぼ皆無。

スカンクの場面は間違いなく不要だったし、真下の売り込むDVD、
青島のコートの紛失、ラストでボクシングの練習している通行人など
意味ありげに見せておきながら何も意味がないという要素が多すぎる。

刑事ドラマとしても納得いかない部分が非常に多く、
完璧な犯行を目指す割にピンクのリュックが目立ちすぎていたり
見せる必要がないのに意味もなくビデオチャットを使用したりする。
「ヤツらを解放せよ」と言いながら対象になるのは2名だけというのもショボいし、
うち1名はふざけるためだけに設定したとしか思えない。
拳銃一丁だけで「都民1000万人が人質」は言い過ぎだし、
凶悪犯を解放する方がどう考えても危険だ。

そもそもセキュリティーに対抗するために
警察が連れてきたハッカーは一体誰なのかの説明もないし、
結局事件が解決したのは犯人側のミスと
運がよかっただけというのがあまりにもひどい。

踊るシリーズの人気は、適当な性格に見える湾岸署の刑事たちが
頼りないながらも各個人で事件解決に向けて自分なりの力を尽くし、
結果的にそれがうまくいく、という流れが大切だったはず。
頼りなく見える刑事が本当に情けない行動しかしないとか、
彼らが犯人を徐々に追い詰める様子が味わえないなら意味がないない。

引越しのドサクサに紛れて事件が起こるのはなかなかいいとして
全体的にあまりにもデキが悪くて残念すぎた。
2時間を超える長さの割にダラダラと何のカタルシスも味わえない駄作。
シリーズのファンにとっては本当に汚点に感じる作品だろう。

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