暴走族の抗争に巻き込まれて死んだ女性を救うため、
中学生だった過去の時代とを往復する主人公の話。
問題の起こった現在の状況を変えるために
タイムリープを利用するという設定は珍しくないが、
きっちり12年間を行き来する関係で
過去や現在で過ごした分だけ時間が過ぎてしまい、
まったく同じ日時に戻ることができないというのが新鮮。
「僕だけがいない街」のようなミステリー部分と
ヤンキー漫画のような抗争部分のバランスが絶妙で、
よりよい将来のために主人公がどういう行動をとるのかが見どころ。
キャラクターの作り方がうまく、主人公だけでなく
周囲の人間それぞれに感情移入してしまう魅力がある。
タイムリープという題材を非常にうまく料理した傑作。