レビューブログ【レブログ!】

映画、アニメ、ドラマ、マンガ、書籍、英語読書の感想(ネタバレなし)が6000件以上!


道産子(どさんこ)ギャルはなまらめんこい<1~9巻>

東京から北海道に転校してきた高校生が
偶然出会った地元のギャルと親しくなっていく話。


序盤こそ北海道ならではの雑学が登場したが、
徐々に主人公がひたすらモテるだけの
ハーレム系ラブコメになっていく。


基本的に女性側が積極的に迫ってくる展開ばかりなので、
主人公は特に努力や苦労の必要がないまま
身近な美女に次々と言い寄られるという夢のような設定。
トラブルが起こりそうな気配があっても
周囲の協力のおかげで自動的に解決していく都合のいい内容。


不自然なほどの行動力で迫ってくる女性キャラに対して
主人公は優柔不断で思わせぶりな言動ばかりするので
女性側と主人公のどちらに感情移入するかで評価が分かれる。


リアリティを気にせず、次々と訪れる
主人公の「嬉しい悲鳴」を味わいたい人向け。

ROUTE END(ルートエンド)<全8巻>

遺体の発見が遅れて腐乱によるダメージを受けた部屋を
清掃して原状回復を目指す業者の男性が
連続猟奇殺人事件の手がかりを追っていく話。


事故物件となった部屋の清掃業者という設定と
遺体を文字の形に並べるバラバラ殺人は面白い組み合わせで、
次々と謎が浮かび上がる冒頭は好奇心を刺激する。


序盤を過ぎると徐々にテンポが悪くなるのはイマイチだが、
その後、予想外に早く犯人が明かされてからは
また勢いを取り戻して面白くなってくる。


登場人物の顔の区別がつかないので
人間関係が把握しづらいのは辛いが、
序盤で広げた風呂敷を綺麗にまとめた点ではまずまずだった。

株式会社マジルミエ<1~5巻>

就職活動がなかなかうまくいかない主人公が
怪物退治のための魔法少女を派遣する会社に入社する話。


魔法少女というファンタジーな設定を現代社会に移し、
競合する民間企業同士の関係性や
スタートアップ企業のフットワークが
筋書きにうまく活かされていて面白い。


社員それぞれがまっすぐな性格で感情移入しやすく、
彼らを支える主人公の頑張りも応援したくなる。
主人公だけが目立つのではなく、
あくまで会社全体が一丸となって
チームワークを発揮する作風が気持ちいい。


IT企業と魔法少女という異質な要素を
非常にうまく融合した良作。

リスタート! -34歳ゲームディレクターのつよくてニューゲーム-<全3巻>

人気シリーズのゲーム開発を手掛けてきたディレクターが
1995年の世界から2020年にタイムスリップして
難航していたスマホゲームの開発に携わる話。


25年前と現代の開発スタイルの違いを描きつつ、
魅力的なゲームを生み出していく難しさと面白さが
非常にうまく表現されている。


スーパーファミコンやドラゴンクエストがモチーフになっており、
当時を知っている人なら懐かしい気持ちを味わえるし、
スマホゲームとの作り方の違いもきちんと説明されていて
ゲームのプレイスタイルの変化も再認識できる。


同じくゲーム業界のクリエイターたちを題材にした
チェイサーゲーム」や「東京トイボックス」よりも
リアルな開発風景が体感できる上に、
タイムスリップという設定をうまく活かした面白さもある。


全3巻という絶妙なボリュームと完成度で、
ゲーム業界に関わる人ならぜひ読んで欲しい傑作。



mclover.hateblo.jp

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ゴルゴ13スピンオフシリーズ<1>銃器職人(ガンスミス)・デイブ

ゴルゴ13」で主人公から高く信頼されている
銃器職人を主役にしたスピンオフで、
困難な仕事を頼まれる様子を描いたもの。


銃器や弾丸の仕組みを題材にしたエピソードが多いため、
そういったミリタリー情報に興味があると楽しめる。
直接的に描かれることはないが、
筋書きの中にゴルゴ13の影を感じる部分があるのも特徴。


マンガとしてはややクセがあって取っ付きが悪いので、
「ゴルゴ13」本編か銃関連の話題が好きな人向け。


【関連作品のレビュー】
ゴルゴ13(マンガ)
ゴルゴ13(テレビアニメ)

古見さんは、コミュ症です。<1~28巻>

誰もが振り向く美しさとカリスマ性を持ちながら
他人と話すことがまったくできない女子高生が
なんとか友達を作ろうとするコメディ。


誰かに話しかけられたとしても
ブルブル震えるだけでまったく言葉を発せず、
なんとか筆談でコミュニケーションを取るという
病気に近いレベルのキャラクターが特徴。


テレビアニメ版はテンポが悪く、
実写ドラマ版では嘘っぽく感じたが、
原作であるマンガ版は非現実的な設定ながらも
架空の話と割り切りやすく、
サクサクとテンポよく読めて楽しめた。


存在感が薄くて冴えない主人公が健気に支える展開と
照れながらも心を開いて少しずつ経験を積んでいくヒロインが
ジワジワと距離を詰めていくラブコメとしての面白さもある。
ただ、何もできないヒロインが常に特別扱いされる様子に
モヤモヤさせられる部分もある。


「コミュ症」という域を超えている上に
外見の美しさだけでもてはやされる筋書きなので
リアリティを考えずに読めるかどうかで好みが分かれる作品。

僕が死ぬだけの百物語<1~7巻>

日常を舞台にした短編ホラー集。


いろいろなテイストのホラーが
1話完結型のエピソードで描かれており、
洋介犬の恐怖毒本 脳に焼きつく怪異」や
外れたみんなの頭のネジ」に似た読後感がある。


よくこれだけのネタが出てくるなと感心する内容で、
身の回りのちょっとした違和感を軸に
限られたページ数の中で毎回きっちり怖がらせてくれる。
ストーリーテラーである少年の生活が
垣間見える毎回の演出も謎が多くて興味をそそる。


非常にテンポよく楽しめる
コストパフォーマンスの高いホラー作品。

砂の栄冠<全25巻>

惜しくも甲子園出場を逃した野球部のキャプテンが
とある老人から託された1000万円を使って
リベンジを果たすためのチーム作りをしていく話。


頼れる先輩が引退して一気に弱小チームとなった野球部で
唯一、高い実力を持った主人公が
その頭脳と熱意を使って部を立て直していく様子が面白い。


信頼できない監督をいなしつつ、
ピッチャーとして、バッターとして、キャプテンとしての
いろいろな視点から見た戦略が味わえる。
主人公が本当に頑張り屋なので感情移入もしやすい。


ドラゴン桜」や「エンゼルバンク」などを手がけた作者が
部活運営を軸に独特の視点で描く珍しい野球マンガ。


【関連作品のレビュー】
せめて25歳で知りたかった投資の授業(書籍)
徹夜しないで人の2倍仕事をする技術(書籍)

正反対な君と僕<1~3巻>

明るくて友達も多い女子高生が
寡黙で真面目なクラスメイトと付き合う話。


どうやって意中の人とカップルになるかではなく、
付き合い始めてからの初々しい様子をひたすら描く珍しい作風で、
陽気ながら他人に気を遣いすぎる彼女側も
真面目だが人付き合いに不慣れな彼氏側も
それぞれが相手に対する優しさをもっていて微笑ましい。


彼らを取り巻く友人たちも思いやりがあり、
満足する状態を互いに望む関係が清々しい。


大きなトラブルが何も起こらない円満な関係が続くだけなのに
なぜかこの世界観が心地よくて読んでしまう不思議な良作。

ラーメン発見伝<1~13巻>

ぐうたらな会社員でありながら
ラーメン作りに対する確かな腕を持つ男性が
いろいろなラーメン屋と関わっていく話。


特定の分野だけ長けたダメ社員と
しっかり者の女性の組み合わせのグルメ漫画ということで
美味しんぼ」と非常に似た作風だが、
数十巻にもわたるボリュームで
ひたすらラーメンを題材にしているところが斬新。


料理の素材や調理法ばかりを競うのかと思いきや
フードコーディネーターの芹沢が登場したあたりから
ラーメン屋を経営するためのビジネス的な視点も絡んできて
単なるグルメものとは異なる面白さが出てくる。


ラーメンを構成するいろいろな要素や
飲食店の苦労を知ることができる作品。

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