レビューブログ【レブログ!】

映画、アニメ、ドラマ、マンガ、書籍、英語読書の感想(ネタバレなし)が6000件以上!


孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきた すごいPDCA

ソフトバンクグループを率いる孫正義のもとで発揮された
短期間で最善策を見出す方法を解説したもの。


業務を改善していく手法として有名なPDCAサイクルだが、
ソフトバンク流のやり方や考え方が簡潔に語られていて
どのように成果を上げるのかがわかりやすい。


業務のやり方を自由に変更できる立場でなくても
大目標を分解して短期間あたりの小目標を設定したり
複数の手段を同時に試して比較したり
具体的な数値によって評価や問題点を洗い出したりと、
参考になる点がいろいろと見つかる。


200ページあまりだが、かなりサクサク読める内容なので
業務改善や成果を上げたい人なら
目を通しておいて損はない内容。


【関連作品のレビュー】
孫社長にたたきこまれた すごい「数値化」仕事術

話を聞かない男、地図が読めない女

男女の能力や考え方の違いを
いろいろな観点から分析・解説したもの。


性別による能力の差については
昨今では話題にしにくくなっているが、
男女の脳の構造や役割分担の違いによって
実に説得力ある考察が語られていて面白い。


すべての男女が当てはまるわけではないが、
おおむねそういった傾向がある、という理屈には納得するばかりで
どの国の男女も似たような反応をしていることに驚かされる。
ただ、「男性の言動は◯◯」「女性の特徴は◯◯」という話が
ひたすら延々と続く本なので徐々に飽きてくるのは確か。


男女の考え方や行動原理の違いについて
ウィットに富んだジョークを交えながら読める1冊。

ジェイソン流お金の増やし方

芸人としての活動をしつつIT企業にも勤める厚切りジェイソン
お金の増やし方と投資の必要性を解説したもの。


マネーリテラシーの大切さと支出の減らし方の実例、
投資の基本的な知識と具体的な方法の紹介など、
実際の経験をもとにかなり初心者向けに書かれており、
投資のことがわからない人でも短時間で読みやすい。


手法としてはインデックスファンドを長期運用するという
最近よく聞く投資スタイルになるが、
実際に家族全員が生活できる金額を
投資の利益だけで生み出しているとのことで説得力がある。


資産運用に無関心な人が読む本」と共通するコンセプトで、
投資未経験の人にその必要性と有益性をわかりやすく示す入門書。


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ジェイソン流お金の稼ぎ方
日本のみなさんにお伝えしたい48のWhy

5分間リアル脱出ゲーム Disneyシールブックアドベンチャー

短いエピソードとともに作られたパズルを
巻末に付属しているシールを貼りながら解いていくもの。


ストーリー1つあたり20~30分ほどの謎解きが
練習問題も含めて11個収録されており、
各エピソードとも中盤まではサクサクと解けるが、
最後の答えを導くのに少し視点を変える必要があって
リアル脱出ゲームに似た爽快感がある。


ただ、各章のLast Answerが正しいかどうかは
最後のエピソードに着手するまでわからないので、
正解できているかが途中で確認できず、
文字数と雰囲気で判断するしかないのは残念。


シールを貼るという行為も楽しいし、
ペンで書き込むだけでは味わえないパズルもあり、
謎解きが好きな人なら満足度の高い1冊。


【関連作品のレビュー】
5分間リアル脱出ゲーム シールブックアドベンチャー
5分間リアル脱出ゲーム
5分間リアル脱出ゲーム Disneyマジカル・エスケープ・ブック

ヒルは木から落ちてこない。 ぼくらのヤマビル研究記

気づかないうちに身体に張り付き、
人間の血を吸うヒルの生態について、
小学生たちが観察と実験をして調べた記録。


ナメクジのような見た目で気持ち悪いヒルだが、
普段どこに潜んでいて、どういう手段で人間を感知し、
どのように身体に取りつくのかが非常によくわかる。


通説として広まっている情報も疑ってかかり、
あくまで実験によって確証に変えていく流れが面白く、
小学生だからといってバカにできない意欲と説得力を感じた。
彼らの話しっぷりや視点が
どんどん研究者らしくなっていくのにも驚く。


また、子供たちの好奇心を刺激し、
主体的に研究に取り組めるよう配慮した大人の存在も大きく、
教育者としての理想的な立ち位置を垣間見ることができる。


好奇心によって大きな学習効果が得られることと、
情報を鵜呑みにせず実証していくことの面白さが味わえる記録。

仕事と人生に効く教養としての映画

娯楽としてとらえられる映画を
各場面に込められた意味を考えながら観ることで
教養を深めることを提案したもの。


映画作品の画面構成や演出の狙いなどの解説は面白いが、
扱う映画が1950年代あたりを中心にしていて古すぎる。
トイ・ストーリー」や「海街diary」に言及した部分は面白かったが、
小津安二郎や溝口健二などの作品を語られても実感が湧かない。


次々と公開される映画を全部はチェックできないので
半世紀以上経っても有名な古典を選ぶ方がハズレが少ないということだが、
撮影技術も流行も変化していくことを考えると
せめて1990年以降ぐらいの作品を題材に解説して欲しかった。


また、映画作品の画面写真がかなり小さくて
細かい部分や全体の雰囲気が理解しづらかったり、
聞き役の男子学生が無礼な言葉遣いだったりと、
本を読み進める上で邪魔になる構成も残念。


教養を深めるための映画の鑑賞法というコンセプトはよかったが、
扱う作品が偏っていたり古すぎたりして一般向けでないのが残念だった。


【関連作品のレビュー】
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君の名は。
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裏窓
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100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集

福井県立図書館が利用者が聞いたうろ覚えの情報から
本のタイトルを言い当てた事例をまとめたもの。


ネットに公開されているものの中から90個を抜き出したものだが、
ページを素早く読み流しながら
ところどころで面白い組み合わせを見つけられるWebサイトと違って
ひとつひとつをクローズアップした形の本書は
そこまで面白みを感じなくて残念だった。


900件近い中から厳選したという割に
「摂氏451度」と「華氏451度」や
「人は見た目が7割」と「人は見た目が9割」のような
単なる誤字レベルのものが紹介されていたり、
ページいっぱいのスペースを使わず
中央に小さな文字で書かれているレイアウトなので
妙に読みにくかったりという点も残念だった。


知らなかった本に興味を持つきっかけにはなるかもしれないが、
人によってツボがかなり違うネタなので
サイト上で流し読みをする方が楽しめるように思う。

クズころがし

クズころがし

クズころがし

Amazon

お笑いコンビ、ドランクドラゴンの鈴木拓が
自分の思いや信条を語ったエッセイ。


相方の塚地と比べてもテレビ出演が少なく、
あまりパッとしない印象のある鈴木だが、
そのポジションを自覚した上で
メリットのある行動をしていることがよくわかる。


ある意味非常に割り切った考え方をしており、
力の入れどころと抜きどころ、比重を置くべき人間関係など
押さえるべきところにピンポイントで注力している印象。


意識高い系」とは逆に、いかに省力化して生きるかを徹底した姿勢なので
本書を読んでもやる気が出るわけでもないし、
エッセイとしてそこまで面白いものでもないが、
こんなにも肩の力を抜いていいのだ、という指標にはなる本。

解きたくなる数学

日常風景のひとコマを数学の問題に見立てた問題集。


難易度としては中学生でも解けるレベルだが、
少し視点を変えたり情報を整理する必要があり、
好奇心が刺激されるような問題ばかり。


一見、どう攻略すればいいのかわからない問題でも
解説を読むと「なるほど」と思わされて
コツが見抜けなかった自分の視野の狭さを痛感する。


20問あまりとボリュームは少ないが、
難しいイメージで敬遠されがちな数学を
なぞなぞのような気持ちで取り組めるようにした1冊。


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マンガでわかる バフェットの投資術

大成功を収めた投資家として有名なウォーレン・バフェット
人生と投資哲学をまとめたもの。


「マンガでわかる」というタイトルの割に文章ページがかなり多く、
マンガは伝記的な意味合いしかないのが残念だが、
バフェットの投資哲学が簡潔にまとめられている。


株式に関する用語や意味など
ある程度の予備知識は必要だが、
バフェットが企業選びをするときに
心がけているポリシーとその理由が理解できる1冊。


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マンガ ウォーレン・バフェット

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